2017/11/16

行政視察レポート~三国港町屋活用プロジェクトについて(福井県坂井市)

平成29年11月14日(火)~16日(木)の3日間、県央創造維新会にて行政視察に行ってまいりました。そこで得た知見を市民の皆様にも還元すべく、議会向けに提出したレポートを一部改変し、行政視察レポートとして展開いたします。

坂井市 行政視察

今回の視察対象である「三國湊町家PROJECT」の背景にある課題は、人口減少、空き家の増加、活力の低下、そして伝統ある三國湊の景観喪失とのこと。
かつて北前船の往来により日本海屈指の湊町として栄えた三国ですが、鉄道の開通とともに急激に衰退していきます。戦後は開発を免れた「かぐら建て」と言われる伝統的建築物の解体も進み、景観の維持が困難になってきました。そんな中持ち上がったのが三国のシンボルともいえる「旧森田銀行(国登録文化財)」の取り壊し計画です。これに反対した住民運動がきっかけになり、伝統的な建築物の活用や、まちなみ保存が進んでいくことになったそうです。
活動の主体となっているのは行政ではなく市民とのこと。特に「一般社団法人三國會所」の果たしている役割が大きいようです。この組織は三国町商工会と観光協会が設立し、「三國湊帯のまち流し」などのイベントを実施、「町並み塾」の開催、レンタサイクル駅の設置、まちづくりマスタープランの作成など多岐にわたるまちづくりを主体的に行っています。ホームページを見るとそそのパワーをひしひしと感じます。そんな三國會所の重要な事業が「三國湊町家PROJECT」です。
三國會所が中心となって、以下の流れで空き家の利活用を進めていらっしゃいました。
 ①活用できそうな空き家を見つける
 ②家主と三國會所が賃貸契約
 ③三國會所が改修工事実施
 ④入居者と三國會所が賃貸契約
 ⑤賃料の差額で町屋バンク運営と次物件の改修
現在のところ、H25~H27年の3年間で6件の空き家を利活用。三國湊町家PROJECT全体では、他にも街なみ環境整備事業で道路舗装、ポケットパーク整備、案内板設置、修景補助などを行っており、総事業費は170,000千円(内県補助100,000千円)。行政との連携という部分では、首長の理解と景観条例の制定など法的な後押しもあったようです。
本市も以前より町屋保存事業を進めていますが、坂井市のようにダイナミックな動きをすればより一層の効果が期待できると感じた次第です。
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